夏から秋にかけて、愛犬の散歩中に注意すべき植物があります。それが「ノギ」です。ノギは破傷風菌を含む土壌に生える植物で、その尖った穂先が犬の皮膚に刺さることで破傷風感染のリスクが高まります。この記事では、ノギの危険性と破傷風について解説します。
目次
ノギとは
ノギとは植物の名前ではなく、イネ科の植物の種子の先にあるトゲの部分のことです。
- 高さ:50cm〜1m程度
- 穂の長さ:5〜10cm
- 生育場所:道端や草むら、どこにでも生える可能性ある雑草です。
- 特徴:穂先が非常に尖っており、犬の皮膚に刺さったり目や耳に入ったりする危険性があります。
ノギと破傷風の関係
- 土壌中の破傷風菌: ノギが生える土壌には破傷風菌が存在することが多い
- 刺傷のリスク: ノギの尖った穂先が犬の皮膚に刺さりやすく、目や耳に入ったりする。
これらの要因により、ノギが生えている場所での散歩は、犬の破傷風感染リスクを高めます。
破傷風の症状
破傷風に感染すると、潜伏期間(通常5〜10日)を経て以下のような症状が現れます
全身性破傷風の症状
- 開口障害(口が開けにくくなる)
- 痙笑(けいしょう:口角が上がり、引きつり笑いのような表情)
- 額にしわが寄る
- 嚥下障害(えんげしょうがい:食べ物が飲み込みづらくなる)
- 耳が直立した状態になる
- よだれを垂らす
- 瞬膜(しゅんまく:眼球とまぶたの間の薄い膜)の突出
限局性破傷風の症状
- 感染部位の痛み
- 感染部位の筋肉のけいれん
緊急性の高い症状
以下の症状が見られた場合は、直ちに動物病院を受診してください:
- 全身のけいれん
- 呼吸困難
- 心拍数や血圧の異常
予防法
- 環境認識: ノギが生えている場所を把握し、可能な限り避ける
- 散歩ルートの選択: 夏から秋にかけては、ノギの少ない舗装された道を選ぶ
- 犬の体のチェック: 散歩後は犬の体を丁寧にチェックし、刺さったノギがないか確認
- 即座の除去: ノギが刺さっていた場合、速やかに抜き取り、傷口を消毒
- 獣医への相談: 深い傷や異常な反応が見られた場合は、すぐに獣医に相談
まとめ
夏から秋にかけて、ノギによる破傷風感染のリスクは高まります。愛犬の健康を守るためには、環境認識と適切な予防措置が重要です。異常に気づいたら早期に獣医の診断を受けることが、重症化の防止につながります。
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