犬にもタンパク質が大切！摂りすぎ？不足？飼主さん必見！タンパク質の話

愛犬の健康を考える上で、適切な栄養摂取は欠かせません。その中でも特に重要な栄養素の一つが「タンパク質」です。今回は、犬にとってのタンパク質の重要性や適切な摂取量について、詳しくお話しします。

タンパク質の重要性

犬にとってタンパク質は、健康維持と成長において非常に重要な役割を果たします。タンパク質は主にアミノ酸から構成されていますが、犬が必要とするアミノ酸は20種類あります。そのうち10種類は体内で合成できないため、食事から摂取する必要があります。これらのアミノ酸を「必須アミノ酸」と呼びます。

タンパク質の必要量

米国飼料検査官協会（AAFCO）によると、犬が摂るべきタンパク質の量は、食事1,000kcalあたり45gです。これは、成犬の平均的な食事の約18％がタンパク質であることを意味します。成長期の犬には、より多くのタンパク質が必要です。AAFCOの基準によると、成長期の犬では食事の22.5％以上をタンパク質で占めるのが望ましいとされています。加えて、成長期には必要な摂取カロリーも増えるため、摂るべきタンパク質の重量はさらに大きくなります。

愛犬に与えるべき量を計算してみよう！

愛犬に与えるタンパク質の必要量（目安）は、以下の簡単な計算式で求められます：

1日の必要摂取カロリー × 0.045（g）

必要なカロリーについては、日本動物医療センターや獣医師広報板などが公開している計算ツールで簡単に計算可能です。

以下の表は、3〜30キロの成犬に必要なタンパク質量の目安を計算したものです：

体重	カロリー（1日）	タンパク質（1日）
3kg	255kcal	11.48g
5kg	374kcal	16.83g
7kg	482kcal	21.69g
10kg	630kcal	28.35g
15kg	854kcal	38.45g
20kg	1,059kcal	47.66g
30kg	1,436kcal	64.62g

※この表は避妊もしくは去勢された健康な成犬の場合の目安です。

ポイント: 上記はあくまでタンパク質の必要量であり、タンパク源となる食材の必要量ではありません。例えば、タンパク質17gを給餌する場合、ジビエ肉なら80gほど与える必要があります。

タンパク質の種類

犬に必要なタンパク質は大きく分けて2種類あります：

1. 動物性タンパク質
   • 肉、魚、卵などに含まれる
   • 必須アミノ酸がバランスよく含まれている
   • 特に肉類（鶏肉、牛肉、豚肉など）は高品質なタンパク源
   • 消化吸収が良好
2. 植物性タンパク質
   • 穀類や豆類に含まれる
   • 脂質が少なくカロリーを抑えられる
   • ダイエット中の犬にも適している
   • ただし、必須アミノ酸が不足する可能性があるため、動物性タンパク質と組み合わせて与えることが推奨

おすすめ：動物性と植物性タンパク質をバランスよく組み合わせることで、より良質なタンパク質摂取が可能になります。

タンパク質不足の弊害

タンパク質の不足は、犬の健康にさまざまな弊害をもたらします：

• 成長期の子犬: 筋肉や骨などが正常に作られず、発育不良になる恐れがあります。
• 成犬: 抜け毛が増え、毛並みが悪くなる可能性があります。
• 免疫機能の低下: 抗体（免疫グロブリン）もタンパク質で作られるため、病気のリスクが高まります。
• 低タンパク血症: 血中のタンパク質が減少し、下痢やむくみ、腹水、呼吸困難などの症状を引き起こす可能性があります。

タンパク質過剰摂取の問題

タンパク質の摂りすぎにも注意が必要です：

• 肥満: 過剰摂取による最も一般的な問題です。
• 内臓への負担: 腎臓や肝臓に負担がかかり、腎不全や尿路結石などの病気を引き起こすリスクがあります。
• 腸内環境の悪化: 下痢や便秘、毛並みの悪化、皮膚疾患などにつながる可能性があります。

⚠️ 注意: 摂りすぎたタンパク質は体に蓄えられるのではなく、脂質や老廃物、排泄物に変わってしまいます。

天然ジビエ肉で良質なタンパク質を摂取

犬にタンパク質を効率よく摂取させるための食材としては「ジビエ肉」がおすすめです。

ジビエ肉の特徴:

• 牛肉よりも高タンパクかつ低脂肪
• ビタミンB群や鉄分をはじめとするビタミン・ミネラルが豊富
• 適量で十分な栄養が摂れるため、タンパク質やその他栄養素の不足、過剰摂取を引き起こしにくい

まとめ

犬にとってタンパク質は単なる栄養素ではなく、健康と寿命に直結する重要な要素です。愛犬の年齢や健康状態に応じて、適切なタンパク質を含む食事を選ぶことが大切です。

上記の情報を参考に、愛犬に最適なタンパク質摂取を心がけてください。健康で幸せな犬生を送るための第一歩は、適切な栄養管理から始まります。愛犬との素敵な時間を過ごすために、タンパク質の重要性を忘れずに！